うちの子の横顔が好きすぎる問題
カメラロールを見返して気づいた。
横顔ばっかり撮ってる。
正面の写真もある。おやつに食いつく瞬間のブレた写真もある。でも、いちばん多いのは横顔だった。
ソファに座って窓の外を見ているとき。散歩中にふと何かの匂いを追っているとき。こっちの声に気づいて、振り向く直前の、あの一瞬。
別に「横顔を撮ろう」と思ってシャッターを切ったわけじゃない。ただ、気づいたらそうなってた。同じ経験をしている犬飼いさんは、きっと多いと思う。
■ 横顔の何がそんなに好きなのか
考えてみると、正面顔は「こっちを見てくれている」顔だ。それはそれで嬉しい。でも横顔は違う。
横顔は、こちらを意識していないときの顔。
つまり、いちばん「その子らしい」瞬間が映っている。
耳の角度、鼻先のライン、まつげの影。犬種によって横顔のシルエットはまるで違う。フレンチブルドッグのぺたんとした鼻と大きなコウモリ耳。柴犬のまっすぐ通った鼻筋とピンと立った三角耳。シュナウザーのもっさりしたヒゲと、その奥からのぞく真剣な目。
どの横顔にも、飼い主にしかわからない「あ、うちの子だ」というポイントがある。
■ なぜ横顔に「愛おしさ」を感じるのか
正面顔はコミュニケーションだ。「ごはん?」「散歩?」「なでて?」——何かを伝えようとしてくれている。
でも横顔は、何も求めていない。ただそこにいる。
窓の外をじっと見つめている横顔を見ていると、「この子は何を考えてるんだろう」と思う。答えはわからない。でも、その「わからなさ」がいい。
犬と暮らしていると、一緒にいるのに別々のことを考えている時間がある。こっちはスマホを見ていて、あの子は窓の外を見ている。同じ部屋にいるのに、違う世界を見ている。
その距離感が、なんだかすごく愛おしい。
横顔には、そういう「一緒にいるけど、それぞれでいる」時間が詰まっている気がする。
■ 横顔の写真、どうしてますか
たくさん撮った横顔の写真、カメラロールに眠ったままになっていませんか。
SNSに上げるのもいいけど、タイムラインはどんどん流れていく。スマホの中にある写真は、意識しないと見返さなくなる。
でも壁に飾ると、毎日目に入る。
朝コーヒーを入れながら、ふと目に入る。仕事から帰ってきて、ソファに座ったとき視界に入る。それだけで、ちょっとだけ気持ちがほぐれる。
写真をプリントするのもいいけれど、部屋のインテリアとして考えると「写真そのまま」よりもアートとして描かれた横顔のほうが、不思議と部屋に馴染む。リアルすぎないからこそ、インテリアとして成立する。
■ 何気ない横顔が、一番好きだったりする
INUNOMAの水彩ポスターには、横顔のシリーズがあります。
フレンチブルドッグが少し上を見上げている横顔。赤柴が遠くを見つめている凛とした横顔。シュナウザーのヒゲ越しに見える横顔。
どれも「何気ない瞬間」を描いています。おすわりでもない、お手でもない。ただ、そこにいるだけの横顔。
犬と暮らす人のカメラロールに、いちばん多く残っている——あの横顔です。
あなたの壁に、うちの子の横顔を一枚。
